施設ケアマネの1日の流れや【兼務あり】時間がない現場のリアル

施設ケアマネ
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こんにちは。

 施設ケアマネや介護職の方への情報発信をしているカメフクです。

この記事では、介護職との兼務で働く施設ケアマネのリアルな1日の流れや働き方と、

限られた時間の中で動くための具体的な工夫を7つ紹介します。

こんな方に読んでほしい内容です。

  • ケアマネ業務の時間がなかなか取れない
  • 兼務で仕事が回らないと感じている
  • 他の施設ケアマネがどんな働き方をしているか知りたい

施設によって状況は異なりますが、少しでも参考や共感になれば嬉しいです。

この記事の前提

まず、私の職場環境についてお伝えします。

  • 定員45名の介護医療院
  • 介護支援専門員(ケアマネ)が2名配置(兼務業務あり)
  • 2人とも夜勤あり

介護保険での介護支援専門員の配置基準は入所者おおむね100名に対して1名ですので、

2名体制は手厚い配置といえます。

ただし2人とも兼務・夜勤ありのため、

すれ違いが多く、実際に一緒に仕事をする機会はほとんどありません。

私が介護職として兼務の業務もこなす中で、ケアマネ業務をどう進めているのか。

そのリアルをお伝えします。

施設ケアマネの1日の流れ(日勤)

介護職として兼務ありの施設ケアマネの1日は、次のような流れになります。

時間帯主な業務
8:30出勤・当日のスケジュール確認・申し送り
9:00入浴介助・排泄介助などの兼務業務
11:30食事準備・食事介助などの兼務業務
13:00家族面会対応・カンファレンス
14:00サービス担当者会議・各種会議など
16:30ケアマネ業務・書類整理
17:30退勤

あくまで目安ですが、大まかな流れとして参考にしてください。

(実際には19時前後になることも珍しくありません)

出勤直後:当日の予定を確認する

出勤したら、まず当日のスケジュールを確認します。

施設ケアマネ業務として確認すること

  • 利用者・家族との面談予定の確認
  • 他施設との連絡・調整事項の確認
  • サービス担当者会議の関係者への連絡・調整
  • 各種委員会の確認

兼務業務(介護職)として確認すること

  • 利用者のケアに関する予定確認
  • 入浴者の予定
  • レクリエーションの予定
  • 介護職員としてのカンファレンス予定

この時点で、「今日はケアマネ業務がどのくらいできそうか」がおおよそ分かります。

午前:施設ケアマネは兼務の介護業務が中心(現場の声を拾う時間)

私の施設の場合、午前中は兼務業務である介護職員としての仕事が中心になります。

入浴介助、おむつ交換、食事介助…。

「午前中からケアマネ業務ができる日」は、ほとんどありません。

ただ、この時間にも大切なことがあります。

直接的に利用者への介護をしているからこそ、聞こえてくる言葉があるのです。

「私ね、お風呂、大好きなのよ、昔はね・・・」 

「昔の旅行に行ったときの思い出、聞かせてあげようか?」 

「本当はね、家に帰りたいんだけどね、子どもたちに迷惑かけたくないし…」

日常的な会話の中に、利用者一人ひとりの個性や歴史を語る言葉があります。

これは、ケアプランにとって欠かせない情報であり、

ニーズを捉えること、アセスメントすることに役立つのです。

書類の上では見えてこない本音や生活への思いが、ケアの現場から見えてきます。

兼務の大変さはありますが、「生活に近いところにいる」からこその

施設ケアマネの強みが、ここに詰まっていると思います。

午後:ケアマネ業務の時間へ——しかし、嵐がやってくる

私の施設では、午後からはケアマネ業務の時間とされています。

・・・のはずなのですが。

午後から面会時間があります。

すると、家族が次々と面会に来ます。

「昨日こんなことがありまして……」という状況報告

「こちらにサインをいただけますか」という書類対応

「先生からのお話を聞かれて、いかがでしたか?」という受け止め確認

腰を落ち着けてデスクに向かいたいのに、なかなかそうもいきません。

さらに午後は、サービス担当者会議、カンファレンス、各種委員会が集中することも多く、

資料の準備にも追われます。

その結果、やり残したタスクが積み上がっていきます。

メモ、メモ、メモ

後で忘れないよう、とにかくメモで残します。

夕方:やっとデスクに向かえる時間

面会の時間帯が落ち着き、サービス担当者会議や各種委員会を終えると、ようやくデスクに向かえます。

午後からためてきたメモを一つずつつぶしていく時間です。

「疲れているから、夕方は簡単な作業から」という考え方もあります。

ただ私の場合は逆で、複雑なタスクから先に片付けるようにしています。 

理由はシンプルで、「後回しにすると翌日に持ち越すから」です。

疲れていても、頭を使う仕事を先に済ませてしまう。

このとき、単にタスクをこなすだけでなく、午前中に感じた利用者や家族の思いも振り返ります。

  • 「あの言葉には、どんな気持ちが込められていたんだろう」
  • 「次のアクションとして、何が必要だろうか」

そう考えながら、ケアプランやモニタリングなど記録に向き合います。

ただ、相談相手がいないのが、施設ケアマネの現実です。

施設ケアマネは1〜2人が多いでしょうか。

夜勤をしている場合、すれ違いが続いてもう一人のケアマネとはほとんど一緒に仕事をすることができません。

日々の共有は引き継ぎの施設内メールが命綱です。

久しぶりに顔を合わせた日には、思わず嬉しくなってしまいます。

夜勤:ケアマネ業務はできる?

夜勤の日は、基本的に介護職員としての業務が中心です。

コール対応、体位交換、排泄介助……。

利用者の安全が最優先ですから、まとまったケアマネ業務は難しいのが現実です。

ただ、合間に少しだけケアマネ業務をすることもあります。

同じ担当者を持つ看護師や介護職と夜勤が一緒になれば、自然と相談や情報共有ができるのも夜勤ならではです。

日勤帯ではそれぞれが忙しく動いているので、むしろ夜勤の方が話しやすいこともあります。

また、夜勤には日勤では気づけない情報が詰まっています。

睡眠の状況、不眠の要因、排泄のタイミング……。

これらはアセスメントに役立つ情報です。

さらに、静かな夜間帯は利用者とゆっくり話せる時間でもあります。

「病気の治療のこと、考えてる?」 

「ご飯食べたくないのは、何か理由があるんですか?」

昼間の慌ただしさの中では、なかなか聞けない話題が、夜だからこそ聞けることがあります。

この言葉がケアプランの核心になることも少なくありません。

そして夜勤明け、もう1人のケアマネとすれ違います。

これが、たまった引き継ぎ事項をまとめて伝える絶好のタイミングです。

「あの件どうなった?」

「この家族から連絡があって……」

「次のサービス担当者会議の日程なんだけど」

気づくとお昼くらいになっていることも。夜勤明けでも、施設ケアマネの仕事はまだ続きます。

ここまで読んで「かなり大変そう……」と感じた方へ

正直なところ、大変です。

施設ケアマネの仕事の大変さについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

でも、ただこなすだけでは続きません。

ここでは、私が実際に取り入れている工夫を7つ紹介します。

施設ケアマネが実践する「効率よく動くための7つの工夫」

ここからは、実際に私が現場で実践している工夫を具体的に紹介します。

① 重要タスクの日は「カメのように個室に引きこもる」

契約準備や、緊急のケアプラン作成、サービス担当者会議の準備など、集中する必要がある日は、思い切って個室にこもります。

「ケアマネさん、今いい?」という現場からの声はありがたい反面、集中したい時は天敵でもあります。

だからこそ、あえて「今はケアマネ業務中」という状況を作ることも、質の高いケアプランを作るための責任だと思っています。

個室の入口に「使用中」「会議中」「面談中」などの札をかかげることもあります。

「今日はこの仕事を終わらせる」と決めたら、物理的に環境を作ることも大切です。

これが、カメのように部屋に引きこもり仕事をする、「カメフク」の由来でもあります。笑

② 朝礼でケアマネ業務を全員に共有する

その日のケアマネとしての予定を、朝礼でスタッフ全員に伝えます。

「午後はサービス担当者会議があります」

「〇〇さんのご家族が来られる予定です」

と共有するだけで、周囲が動きやすくなります。

忙しそうにしているから声をかけにくい、ではなく、予定として見えている状態を作ることがポイントです。

これはケアマネだけでなく、どの職種・どの仕事にも通じることですよね。

③ 介護・看護職員への「ねぎらい・感謝・お願い」をセットにする

兼務で一緒に働く介護職員や看護職員には、ねぎらいと感謝をきちんと伝えます。

そのうえで、ケアマネ業務への協力をお願いします。

この順番が大事です。

いきなりお願いから入るのではなく、日頃から関係を温めておくことが、いざというときの動きやすさにつながります。

④ 面会前に利用者・家族の情報をまとめておく(お昼休みを活用)

面会予定がわかっている家族については、直近の状況を事前にまとめておきます。

ポイントは、自分の担当者だけでなく、もう1人のケアマネの担当者についても確認しておくこと。

午後の面会時間は誰が来るかわからないため、どちらの担当者が来ても対応できるように準備しています。

正直、この情報収集はお昼ご飯を食べながらの休憩中にやっていることも多いです。

⑤ 家族の名前を事前に確認する

これは医療・福祉の現場で働く人あるあるだと思うのですが……

疾患名や病歴はすぐ出てくるのに、名前と顔がなかなか一致しない。

「〇〇さんは右麻痺で、嚥下に注意が必要で……」

そういった情報は、すっと出てくるのに、フルネームや家族のお顔がなかなか出てこない。

職業病といえば職業病ですが、家族の方に失礼にあたることは避けたいので、面会前に必ず確認するようにしています。

「〇〇さん、いつもありがとうございます。お変わりなく過ごしておられますよ」

相手の名前をきちんと呼ぶことは、小さいけれど大切な敬意の示し方だと思っています。

⑥ 家族には「その方に合わせた言葉」で話す

説明するときは、専門用語をなるべく使わず、その家族が理解しやすい言葉を選びます。

医療や介護の知識がある家族もいれば、はじめて施設と関わる家族もいます。

同じ内容でも、理解に繋がる言葉は人によって違います。

相手の理解度を考慮して言葉を選ぶことが、対応をスムーズにする一番の近道です。

家族の適切な理解や、信頼関係の構築にもつながり、結果としてケアマネ業務の時間確保にもつながっていきます。

⑦ タスクの優先順位は「緊急度」と「重要度」で判断する

施設ケアマネとして、やるべきことが重なったとき、以下の優先順位を意識しています。

  1. 生命・安全に関わること(事故対応や急変時のプラン変更)
  2. 期限があること(給付管理、介護保険の更新など)
  3. 信頼に関わること(ご家族への報告、契約手続き)
  4. 事務的な整理(過去の記録整理など)

これは、ビジネス書でよく紹介される

「緊急性と重要性の2軸でタスクを整理する『アイゼンハワーマトリクス』の考え方」

に近いものです。

理論として知っていたわけではなく、

現場で試行錯誤するうちに自然とたどり着いた方法なのですが、

後から「この考え方と同じだったんだ」と気づきました。

【番外編:メモ・記録ツールについて】

最後に、使っているツールもご紹介します。

  • 無印良品のメモ帳:家族や利用者の前ではやはりこれ。愛用しています。スマホでメモするのは少し気が引けるので。
  • Google Keep:スマホで使えるメモアプリ。無印良品のメモ帳に書いた中でも大事なことを、隙間時間にスマホで入力しています。
  • 施設内メール:もう1人のケアマネとの情報共有はこれがメイン。すれ違いが多い分、テキストでの共有が命綱です。

なお、ChatworkやSlackなどのビジネスチャットツールも便利だと思います。

介護・医療の現場は、ICTの活用を推進されています。

ただ、私の施設ではオフラインの電子カルテを使用していることもあり、

なかなか進んでいない現状があります。

それでも「できる範囲で情報共有を仕組み化する」という発想で、

使い方が簡単である、施設内メールにたどり着きました。

同じ環境の施設も少なくないのではないでしょうか。

まとめ

介護職と兼務している施設ケアマネの1日の流れと、効率よく動くための工夫を紹介しました。

大変な面が多く映ったかもしれません。

実際、在宅ケアマネとは異なる大変さがあります。

それでも、利用者の日常生活に近いところで関わり続けることで得られる情報や気づきは、施設ケアマネならではのものです。

「今日もケアマネ業務ができなかった」

と感じる日もあるかもしれません。

でも、その一日の中にも、利用者との大切な時間や言葉があったはずです。

同じように働いている施設ケアマネの方の、少しでも参考や共感になれば嬉しいです。

みなさんの施設ではどうやって時間を作っていますか?ぜひコメントで教えてください!

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