【体験談③】社会福祉士 国家試験の勉強方法と当日のリアル|働きながら合格した施設ケアマネの記録

コラム
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「働きながら、国家試験に本当に受かるのだろうか」

2年間の通信課程を終え、いよいよ国家試験を迎えるとき、私の頭にあったのはその不安でした。

しかも私の場合、直前に体調を崩すという、想定外の展開もありました。

それでも、シンプルな教材と、これまでの現場経験を味方につけて、なんとか合格まで辿り着くことができました。

前回の記事では、2年間の勉強方法とスケジュールについて書きました。

📝 前回記事:社会福祉士 通信の勉強方法と2年間のスケジュール|仕事しながら合格した施設ケアマネのリアル

今回はその続編として、社会福祉士の国家試験対策から当日、そして合格発表までを、リアルに書いていきます。

この記事は、

  • 働きながら社会福祉士を目指している方
  • 通信課程から国家試験を受験する方
  • 直前期の勉強法や、試験当日のリアルを知りたい方

に向けて、実体験ベースでまとめています。

この記事でわかることは、次のとおりです。

  • いつから本格的に試験対策を始めたか
  • 実際に使った教材と、働きながらの学習法
  • 体調を崩しながら迎えた国試直前の過ごし方
  • 試験当日の流れと、会場での出来事
  • 合格発表の、意外と淡々とした瞬間

いつから試験対策を始めたか

私が国家試験の勉強を本格的に始めたのは、12月でした。(体調不良との闘いでもありましたが……)

11月に最終のスクーリングがあり、事後課題のレポートを作成し、卒業の要件を満たしました。試験本番は2月のはじめだったので、かなり直前からのスタートです。

まず、はっきりさせておきたいことがあります。

大学の科目修了試験と、国家試験は、

まったくの別物だということです。

  • 大学の学習:卒業の要件と、国家試験の受験資格の要件を満たすことが目標
  • 国家試験:合格基準点を満たすことが目標

2年間の大学の学習は、「受験資格を得るため」のもの。
もちろん学習のなかで、得た知識や技術、人との出会いは、貴重な経験となっています。

国家試験対策の学習は「合格点を取るため」のもの。
改めて自分でやる必要がありました。

頭の中を「大学モード」から「国試モード」に切り替える。12月は、その切り替えの時期でした。

使った教材と、働きながらの学習法

私が使った教材は、実はとてもシンプルです。

  • 中央法規の過去問題集(1冊/5年分)
  • 中央法規のスマホアプリ「社会福祉士合格アプリ」(課金して使用)
  • 中央法規の模擬問題集(1冊/3回分)

ケアマネ試験のときと同じく、中央法規でそろえました。

私の場合は「同じ会社で揃えてよかった」

教材選びについて、私の経験からひとつ。

中央法規で過去問集とアプリを揃えていたので、解説の文言が同じだったんです。
紙で読んだ解説と、アプリで出てきた解説が、同じ言い回しで出てくる。
これが、記憶の定着を助けてくれたと感じています。

※ 他社の教材を使ったわけではないので、「他社の組み合わせと比べて」とまでは言えません。あくまで、私が中央法規でそろえて感じたメリットです。

教材には相性もあるので、最初の1冊は自分に合うものを選んでいいと思います。
ただ、合うものが見つかったら、そこから短期間で何度もコロコロ変えないほうがよさそうだ、というのが私の実感です。

「同じ言葉に何度も触れる」ことが、私には効きました。

アプリは「外」、過去問集は「自宅で」

働きながらの受験で、私がいちばん意識したのは、教材の使い分けです。

  • 通勤・休憩・移動中など、外でのすきま時間 → スマホアプリ
  • 自宅で机に向かえる、まとまった時間 → 過去問題集を紙でじっくり

アプリは1問単位で進められるので、5分・10分のすきま時間でも学習が止まりません。
夜勤明けや家事の合間でも、スマホさえあれば手が動かせる。

この「外でも止まらない」状態を作れたことが、働きながらの学習では大きかったと感じています。

一方、自宅では過去問題集を紙で広げ、解説までじっくり読み込みました。
紙のほうが、選択肢を比較したり、解説に線を引いたりしやすい。

外で量をこなし、自宅で深める

この役割分担が、私の学習法でした。

参考までに、勉強時間の体感をお伝えすると、1月で、平日は1時間ほど、休日はもう少し、という感じでした。
まとまった時間を確保するというより、すきま時間を切らさない意識でやっていました。

夜勤や子育てがあると、長時間机に向かうのは現実的に難しい。
だからこそ、アプリで「外でも止めない」工夫が効いてきます。

中央法規アプリの「便利な機能」

中央法規のアプリには、間違えた問題と科目ごとの正解率が、自動で記録される機能があります。

これが、学習計画の参考になりました。

  • 間違えた問題だけを、繰り返し見直すことができる
  • 科目ごとの正解率が見えるので、苦手分野が一目でわかる
  • 「今日は何を勉強しようか」を、毎回考えなくて済む

働きながらの学習では、「迷う時間」が一番もったいないと感じます。
アプリが学習履歴を勝手に整理してくれるので、すきま時間にスマホを開いた瞬間から、すぐ弱点補強に入れました。

もっと早くから計画的に学習している人は違うと思いますが、働きながら勉強するのはなかなか大変ですよね……(笑)

※ 無料で過去問をしたい場合は、過去問ドットコムでも社会福祉士の問題に取り組めます。私は学習履歴の管理機能の使いやすさから、中央法規の有料アプリを選びました。

過去問は、5年分を1周

過去問テキストは、1冊に5年分が収録されています。
これを1周しました。何周も繰り返したわけではありません。

ただ、1周のなかで、

  • 間違えた問題は付箋や印をつける
  • 解説をしっかり読み込む
  • アプリに同じ問題が出てきたら、もう一度解いてみる

という流れで、紙とアプリを行き来していました。

「過去問テキストを周回する」よりも、「アプリで弱点を周回する」イメージです。

模擬問題集は、人を選びます

一方で、中央法規の模擬問題集は、私には合いませんでした。

難易度が高く特殊な問題が多い印象で、解いていて自信が無くなっていく感覚がありました。
解説を読むと「なるほど」と思える内容ではあるのですが、得点感覚は育ちにくかった。(あくまで私の感想です。相性もあると思います)

ただ、これが「ヤバい」という気づきになって、
学習への真剣さが一段上がったのも事実です。
自信を折られたとしても、立て直せる時期に使うなら、悪くないのかもしれません。

なお、外部の模擬試験は受けませんでした。
大学が用意していた対策講座も、受けていません。

ちょうど職場での新規入所や後述する体調不良も重なり、
思うように学習が進まなかった、というのが正直なところです。

社会人受験生の強み——現場経験が、記憶を支えてくれる

働きながら受験する人にしかない、強みがあります。

それは、現場経験と結びつけて覚えられることです。

たとえば、相談援助の事例問題や制度の問題を読んでいると、

  • 「あ、これは、あのときのご利用者の状況と似ているな」
  • 「この制度は、あの事例のときに聞いたな」
  • 「実際に申請の手続きをしたことがある」

と、頭の中で現場の場面が浮かんできます。

抽象的な用語のまま暗記するのと、現場の具体的な場面とセットで覚えるのとでは、定着のしやすさがまったく違う。
経験そのものが、記憶のフックになってくれるんです。

現役の学生さんが知識から入るのに対して、私たちは経験から入って知識でまとめることができる。

これは、社会人で受験する者にしかない、心強い武器だと思います。

過去問で7割、模擬問題集で6割——国試直前の心の浮き沈み

学習の手応えについて、正直に書いておきます。

実は、ここから先の話は、ほぼすべて1月の出来事です。

1月上旬、過去問を繰り返すなかで、コンスタントに7割の得点率が取れるようになってきました。
「このまま行けば、本番もいけるかもしれない」と、自信がついてきた段階です。

ところが、そこで模擬問題集に手を出したのが、誤算でした。

難問続きで、結果は6割の得点率。

※社会福祉士国家試験の合格基準点は、総得点129点に対しての60%程度(78点程度)を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点とされています(年度により補正あり)。詳細は公式サイトでご確認ください。

つまり、合格ラインギリギリ。
それまで7割取れていた自信が、一気に崩れました。

「過去問では取れていたのに、これでは本番で通用しないんじゃないか」

ただ、振り返ると、この落ち込みが結果的にプラスに働いたと感じています。
「ヤバい」と思ったことで、学習への真剣さが一段上がったんです。

過去問で積み上げた感覚を信じて、もう一度アプリで弱点を潰していく。

そして国試直前には、過去問でコンスタントに8割の得点率を取れるようになってきました。模擬問題集で折られた状態から、もう一段引き上がった感覚です。

本番で手応えが得られたのは、

7割 → 6割 → 8割

この得点率の、浮き沈みを経たからこそ、だったと思います。

※教材は年度ごとに最新版が出ます。購入の際は、必ず受験する年度に対応した最新版かをご確認ください。

体調を崩しながら迎えた、追い込みの時期

ここからが、私の受験のいちばん想定外だった部分です。

追い込みをかけようとした矢先、立て続けに体調を崩しました。

  • 12月:肺炎になって2週間の自宅療養
  • 1月:職場では感染症が流行
  • 2月:インフルエンザで5日間の自宅療養(療養を明けた6日目に国試本番です)

正直、勉強や仕事どころではなかったのが事実です。
「入院するかどうか」というレベルでした。

ただ、不思議なもので、悪いことばかりではありませんでした。
10年以上、この仕事を続けてきた私にとって、12月のクリスマスから年末年始を家族とゆっくり過ごせたのは、これが初めてだったのです。

体が動かないなら、仕方がない。

割り切って体を休めながら、できる範囲でやろう

そう気持ちを切り替えました。

身体を休めながら、アプリで問題を少しずつ解いたり、体調が良ければ机に向かって、少しずつ勉強したり。

職場には事情を伝え、サービス担当者会議などはすべてキャンセルしてもらいました。
仕事から物理的に離れられたことは、結果的にとても大きかったと思います。

これまでいくつも資格試験を受けてきましたが、ここまで体調に振り回された受験は初めてでした。

現役の学生たちは、勉強をしながら、感染症にも細心の注意をしながら、受験に臨んでいる。脱帽です。
子育て中の身として、少し当事者の気持ちが分かるようになったかな、と思います。
何事も、経験ですね。

そんなことを思いながら、当日を迎えました。

試験当日のリアル

当日は、午前と午後で試験科目が分かれています。

私が受験したときは、

  • 午前:共通科目(12科目)
  • 午後:専門科目(7科目)

という構成でした。

※科目数や時間割は、年度・制度改正によって変わります。受験する年度の最新情報を、必ず公式サイトでご確認ください。

ひとつ知っておくと役立つのが、途中退室ができることです。

問題を解き終えれば、試験時間の途中でも退室できます。
午前を早めに切り上げられれば、そのぶん昼休みにゆっくり休んだり、午後に備えたりする余裕が生まれます。

ただし、途中退室のルールや時間は、当日に説明があります。
説明をよく聞いて、その場で確認することをおすすめします。

それに、早く出ることが目的ではありません。見直しの時間とのバランスを考えて、自分が納得できるところまで、時間を使うのが一番です。

病み上がりだったこともあり、私がとにかく徹底したのは「寒さ対策」でした。

  • ネックウォーマー
  • ホッカイロ
  • 暖パン(裏起毛のあたたかいパンツ)

冬の長丁場の試験です。
体調が万全でないぶん、寒さで集中力を切らさないことを最優先にしました。

本番は緊張していたつもりでした。
でも会場で、現役の学生と思われる若い受験生たちの緊張している姿を見ました。

  • 「就職にかかっている」
  • 「4年間の集大成」
  • 「落ちたらどうしよう」

色んな言葉が聞こえてきます。そんな中、私のこれまでの緊張が消えていました。

「そこまでの緊張では、ないな」

私なら、できる

と思えてしまったのです。

20年近く現場に立ってきた経験が、こんなところで自信に変わるとは思いませんでした。
病気と闘いながら、気持ちを切り替えて淡々とやってきたことも、功を奏したのかもしれません。

試験そのものは、まずまずの手応えでした。

そして試験が終わってからは、ひたすら自己採点です。
試験当日の夜には、ユーキャン、資格の大原、中央法規をはじめ各社のサイトに解答速報が出ます。

私は何度もサイトを更新しながら、自分の答えと照らし合わせ、「ギリギリだけど、たぶん大丈夫だな」と、安心感を得ていました。

この解答速報との照合が、一番緊張していたかも(笑)

合格発表の、意外と淡々とした瞬間

合格発表は、3月のはじめでした。

ただ、正直に書くと、ドラマチックな瞬間ではありませんでした。

試験当日の自己採点で、ギリギリだけど合格できているだろうという手応えがあったからです。
それに、体調を崩して休んでいた分、職場には仕事が山のように溜まっていました。

「たぶん大丈夫だ」

そう思いながら、目の前の仕事に追われていて、発表をしみじみ噛みしめる余裕は、正直あまりなかったのです(笑)

でも、これが働きながら受験するということの、リアルなのだと思います。

自己採点では85点前後(解答速報を発信しているサイトによって差があります)、
実際の試験結果でも85点/129点。得点率は約66%でした。

当日は「ギリギリかも」と思っていたのですが、あとから振り返ると、これは少し意外な結果でした。

私が受験した回は、新カリキュラムの初年度。
試験が難化した影響で、合格基準点は62点(得点率48%)まで引き下げられた回だったのです。(合格基準点は「総得点の6割程度」が原則ですが、その年の難易度に応じて補正されます。私の回は、例年より大きく下がった年でした)

つまり、「ギリギリ」だと思っていた自分の得点は、結果的にはかなり余裕をもって合格ラインを超えていた。

過去問を軸にした学習が、難化した試験でも通用したのだと、今は思っています。

合格はゴールではなく、日常の延長線上にある一つの通過点。
そんな感覚でした。

振り返って、これから受験する方へ

これから社会福祉士の国家試験を受ける方へ、私の経験から伝えたいことをまとめます。

① 学習計画は、早めに

私のように国試直前に体調を崩すこともあります。体調ばかりは、どうにもならない部分もあります。

それでも、

早めに学習計画を立てて管理できていれば、多少のことがあっても何とかなる。

これは、身をもって実感しました。直前に詰め込む前提だと、体調を崩した瞬間に終わってしまいます。
そもそも卒業の要件が満たされていなかったら、国試の前に詰んでしまいます。

「大学の学習」と「国試対策」、両方の計画を早めに立てる。

これが、働きながら受験する人にとっての一番の土台だと思います。

② 仕事から離れる「割り切り」を持つ

国試直前に体調不良があったことがきっかけですが、
職場へ事情を伝え、サービス担当者会議をすべてキャンセルしてもらったこと。
これは、結果的にとても大きかったです。

働きながらの受験では、つい仕事を優先してしまいがちです。
でも、ここぞというときは、仕事から物理的に離れる割り切りが必要だと感じました。

できれば、体調を崩す前に、自分の意思で割り切れる環境であれば、いちばんです。

③ 仲間と励まし合う

そしてもう一つ。

スクーリングで出会った仲間との励まし合いは、最後の支えになりました。

同じ目標に向かう人とつながっておくこと。
これは、孤独になりがちな通信制の学習で、想像以上に大きな力になります。

LINEグループでも、年に数回会うだけでも構いません。
「もうひと頑張りしよう」と思える相手がいることが、長丁場の受験を支えてくれます。

私が実際に使った教材まとめ

最後に、この記事で紹介した教材を、ひとつにまとめておきます。
「受かった人と同じ教材で揃えたい」という方は、参考にしてください。

  • 中央法規 社会福祉士国家試験過去問解説集(5年分) … 学習の軸。紙でじっくり解説まで読み込みました。
  • 社会福祉士合格アプリ(中央法規・有料) … 外でのすきま時間用。間違えた問題と正解率の記録機能が便利でした。App Store版Google Play版
  • 中央法規 社会福祉士国家試験模擬問題集(3回分) … 難易度高め。自分に喝を入れたい人向け(私には少しハードでした)。

※ 教材は年度ごとに最新版が出ます。購入の際は、必ず受験する年度に対応した最新版かをご確認ください。

まとめ|働きながらでも、合格はできる

この記事では、社会福祉士の国家試験直前の対策から、国家試験当日の体験、合格発表までをお伝えしました。

振り返ってみると、私の受験は決して順調ではありませんでした。
直前に体調を崩し、思うように勉強できない時期もありました。

それでも、

  • 早めに立てた学習計画(通信の学習と国試対策の両立)
  • 同じ会社で揃えた、シンプルな教材
  • 現場経験を活かした学習
  • 仕事から一度離れる割り切り
  • 仲間との励まし合い

これらに支えられて、働きながらでも合格することができました。

「自分には無理かもしれない」

そう感じている方にこそ、伝えたいです。
完璧でなくても、学習計画の管理と、割り切りと、やる気があれば、道は開けます。


次の記事では、いよいよシリーズ最終回。
社会福祉士を取得して、現場で何が変わったのかを書いていきます。

  • 相談援助の場面で感じた変化
  • 多職種連携での手応え
  • キャリアや働き方への影響

「介護職・ケアマネが社会福祉士を取るメリット」を、現役の施設ケアマネの視点で、正直にお伝えします。

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